冊封体制 2023 2 26
書名 極権・習近平
著者 中澤 克二 日本経済新聞出版
冊封体制(さくほうたいせい)とは、
中華帝国と周辺諸国との関係を表す言葉です。
周辺諸国は、中華帝国に
定期的に朝貢することによって、
臣下の義務を果たすことになります。
欧州の植民地政策とは大きく違います。
国際政治の評論では、
「あの国は中国の植民地のようなものだ」と言いますが、
正しくは「冊封体制にある」と言うのが妥当でしょう。
日本大百科全書によれば、
「明(みん)王朝が成立すると、冊封体制は強化され、
足利義満(あしかがよしみつ)は、
明の永楽帝から日本国王に冊封された」という。
現代においても、外国の首脳が、
定期的に中国を訪問して朝貢しているように思えます。
歴史的には、中国は何度も、
世界の覇権を握ったことがあります。
今回も、その途上にあると言えます。
ただし、中華帝国の宮廷政治において、
時折、波乱があるように見えます。
この本は、宮廷政治の内情を
詳しく書いてありますので興味深く読めるでしょう。